011. Proof of Midnight
私、空想家楽団・団長としての役割として、楽器の演奏や編集および管理など周辺作業の他に、ひとつ挙げておきたいことがあります。
それは、団員の音楽を、自信を持って誰かに伝えられるようにすることです。
SNSの時代です。
音楽を聴く形も様々、手軽になり価値が下がったように見えて、実は身近なものになりましたね。文字通り、音楽はグッと圧縮されたような印象があります。
つまり、垣根が薄くなっていると思うわけです。誰もが同じフィールドで自由に表現が出来る時代になっている気がしますよね。
その中でも突出した音楽が、たくさんの耳に届く…とても素直なことではないでしょうか。
それはさておき、空想家楽団では楽曲を作る際、団員と会わずしてデータのやり取りのみで完成することも珍しくありません。
これも、時代を感じますね。
そんなことが簡単に実現できてしまうので、団長は毎日ビックリしていますよ。
以前、団員のマスダ君と話していたんです。
「この時代、なぜもっと自分の楽曲をアップしないのか?なぜもっとプッシュしないのか?」
マスダ君は、どうも自分ひとりで作った曲は恥ずかしくて世に評価など問えないと笑います。
身内だけで燃え尽きるような楽曲ではないにも関わらず、です。
そこで空想家楽団の出番です。
「誰かと作ったものならば、自信を持てる気がする」…その想いを、その芸術を、完結させるのが私の役割だと考えています。
たくさんの空想家が一堂に会する機会は滅多にありませんが、音楽の中では可能な時代です。
だからこそ、私は実現したかった。
いろんな人と音楽をコラージュする楽しさ、アイディアが交差し混ざり合う悦び、完成したものが人に聴いてもらえる嬉しさ、シャイな人でも音楽を発信できる今だからこそ、芸術の心を刺激したかった。
もちろん、すでに完成している楽曲に、団員が手を加えて新たな可能性を見出す、というようなシンプルな側面もあります。
また、我々の本分は慰問であり、コンサートなので、団員のスケジュールを合わせた時に、可能な者だけが出演するといったフレキシブルな活動も持ち味となっています。
もしもあなたの中で、描きかけの壮大な絵が完成を待っているならば、空想家楽団で色を付けてみませんか?
お待ちしております。
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